夜のリビングで静まり返った中、私はソファに深く沈み込みながら、今日の出来事を思い返していた。
外はもう暗くなり、窓の外には街の灯りが点々と輝いている。
私の心の中には、明るい光が見えない。
49歳、親の介護と子育てを同時に抱え、これからの生活についての不安が胸を締め付けていた。
私には高校生の娘が一人いる。
彼女は部活動で忙しく、私も勤務先での責任が重く、毎日のように時間に追われている。
しかし、最近、私の母の健康が急激に悪化してしまった。
病院への通院が増え、介護が必要になってきた。
私の母は自立心が強い人だったが、今は私に頼るしかないと感じているようで、私もその期待に応えたいと思っている。
夜のリビングで、母のこと、娘の進学、そして夫の定年後の生活のことを考えると、心が折れそうになる。
夫は最近、定年を迎えた。
彼は仕事を辞めたことに期待を寄せている一方で、私にはその先の生活がどうなるのか不安でいっぱいだ。
夫は家で何をするのか、私の負担が増えないか、そして何よりも、私たちの関係がどうなるのか心配だ。
夫はリビングでテレビを見ながら、時折私に話しかけてくるが、私はその声を耳にしながらも、心ここにあらずという状態だ。
この状況にどう対処すればよいのか、私は考え続けていた。
母の介護に関しては、地域の支援サービスを利用することを考えている。
しかし、母がそのことをどう思うのか、私が手を貸すことで彼女の自尊心を傷つけてしまわないか、そんな不安が先行する。
娘の進学に向けては、彼女が希望する学校に行けるようにサポートしたいが、私の負担が増えるのではないかという恐怖が頭をよぎる。
周りの友人たちは、私がこんなに忙しくしているとは思っていないようだ。
表向きは頑張っているねと言ってくれるが、実際はどうなのか。
彼女たちも同じように家族の問題を抱えているのだろうか。
相談する相手が見つからず、自分の気持ちを誰かに話すことができずにいる。
夜の静けさの中で、ただ一人思いつめる時間が増えていく。